2025年1月12日、長崎県大村市にあるイオン大村ショッピングセンターにて、Future Earth日本ハブ、長崎大学グローバルリスク研究センター、長崎大学プラネタリーヘルス学環、 公益財団法人イオン環境財団の主催によるイベント「わたしの食事・わたしの健康・地球の健康」が開催されました。
この背景には、温室効果ガス排出量の約34%に寄与するフードシステムを転換する必要とされており、そのためフードシステムの転換には企業、大学、民間、地域の意識共有と協働が必須であると私たちは考えています。
私たちの食事と健康、そして地球の環境は、決して切り離すことができません。「何をどのように食べるのか?」は、私たちの身体や健康を左右するだけではなく、地球環境に大きな影響を及ぼすことが分かってきています。 また、SDGsのうち特にゴール12(つくる責任、つかう責任)とも密接な関連があります。
今回は、私たちの健康と地球の環境の両方にとって良い食について、ショッピングセンターのお客様と一緒に学び、一緒に考えることができる内容を企画しました。
イベントの詳細は下記の通りです。
<第1部>『プラネタリーヘルスって何?』に関する展示 11:00-16:00
長崎大学は、プラネタリーヘルスの概念を紹介するビデオやポスターの展示、一食を作るプロセスで発生するCO2排出量やバーチャルウォーターの計算結果を展示しました。その上で、参加者の皆さんが考える、環境にも健康にも良い『プラヘル飯』や『プラヘル生活』のアイディアを大きなポスターに書き込んで頂きました。また、イオン環境財団・イオン九州株式会社も環境への取り組みの展示を行いました。
<第2部>3名の専門家によるトークショー 13:00-14:30
吉本興業所属の長崎亭キヨちゃんぽんさんを司会にお迎えし、3名の専門家がプラネタリーヘルスダイエットや食事からのCO₂排出量に関するお話や、認証マークの説明やイオン環境財団の環境に対する取り組みを分かりやすく紹介しました。長崎亭キヨちゃんぽんさんと専門家との楽しい掛け合いを通じて、日常生活でどのように活かしていけるか、幅広い年代の参加者の皆様と『食』と『環境』の関係を考える時間となりました。
また、トークの内容はグラフィックレコーディングを用いてリアルタイムでイラスト化し、視覚的に表現・記録し、会場の参加者の興味も引きました。(グラフィックレコーディング:株式会社たがやす)
開会挨拶と趣旨説明:長崎大学プラネタリーヘルス学環教授/グローバルリスク研究センター副センター長、Future Earth 日本ハブ 事務局長 春日文子
『食卓から地球を変える』日本語訳者であり管理栄養士である手島祐子様
長崎大学大学院 総合生産科学研究科(環境科学系)昔宣希(ソク サニー)准教授 / Future Earth 日本ハブ
イオン九州株式会社 サステナブル協創部 谷端美保様
閉会挨拶:イオン九州株式会社 イオン大村店店長 辻英昭様
イベント後のアンケートの結果は以下の通りです。
・イベント参加後のアンケート回答者52人中33人が、“今後の行動が変化すると思う”と回答した。
・環境問題に関心があるものの、環境に良い具体的な行動をとっている人は少なかった。
・知識・情報の共有と伝達だけではなく、具体的な行動変容に有効な介入(教育プログラム等)を検討する必要がある。
<主催>Future Earth日本ハブ、長崎大学グローバルリスク研究センター、
長崎大学プラネタリーヘルス学環、 公益財団法人イオン環境財団
<協力>イオン九州株式会社、昭和女子大学PHDP(Planetary Health Diet Project)×SWU